イデア競馬新書3
人気のない複勝式馬券
投稿日時:2009/01/05(月) 00:00
2008年12月末現在では、日本中央競馬会(JRA)から発売されている馬券の種類は、「単勝式(単勝)」、「複勝式(複勝)」、「枠番連勝(枠連)」、「馬番連勝(普通馬連)」、「ワイド(拡大馬連)」、「馬単」、「3連複」、「3連単」の8種類になります。
このうち、一番人気のない馬券が「複勝式」だったのです。
単勝式 |
2.91% |
複勝式 |
2.80% |
枠連 |
6.10% |
馬連 |
31.72% |
ワイド |
5.48% |
馬単 |
23.36% |
3連複 |
27.63% |
合計 |
100.0% |
▲馬券売り上げの分布 (2004年)
本で紹介したのは2004年の1月~6月における馬券の売り上げ状況で、上の表のようになっていました。「複勝式」という馬券は、最下位の売り上げで、全体の3%弱という程度でした。
「複勝式」という馬券は、1~3着になる馬を当てるという馬券です。的中率が最も高い馬券といえますが、その代わり配当金も安くなります。
「複勝式」の不人気は、配当金の安さばかりではなく、その複雑さにもあると思われます。
「複勝式」の馬券は、7頭立て以下の場合は、1~2着が的中になるのです。この点についてはよく理解していない人も多いようです。
さらに複雑なのは、8頭立ての場合で取り消しがあった時に、それが馬券の発売前か後かによって事情が変わることです。発売前であったら、1~2着が的中、発売後なら1~3着が的中になります。取り消し前は3着までに入ればと考えて馬券を購入した人への配慮だと思いますが、途中で買う人はいつ取り消しがあったのかについて注意をしなければなりません。
こんなに複雑な馬券はありませんので、7頭立て以下の場合は複勝式を発売しないほうが良いかもしれません。
ところが、2008年の数字は次のようになっています。
▲複勝式馬券の年別構成比推移 (2008年) 複勝式の売り上げシェアは5%台になり単勝式、枠連、ワイドを抜いてしまったのです。
1986年から2008年末までの複勝式馬券の売り上げが、全体の馬券のうちどれくらいを占めているかを調べてみると、次のページのようになります。
1991年から「馬連」、1999年から「ワイド」、2002年から「馬単」「3連複」という新馬券が発売されましたが、「複勝式」の馬券には、あまり影響がなかったようです。
「複勝式」の馬券は、毎年2%台の売り上げ状況が続いていました。「単勝式」と同様に、固定的なファン層がいるのではないでしょうか。
2005年から増えだした理由は後で説明することにしますが、本全体の説明に影響しますのでしばらくは2004年の状況でおよみください。
(注)初版本を訂正した部分は赤字にしてあります。
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