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少しだけ有利な複勝式馬券[イデア競馬新書3]

投稿日時:2009/01/06(火) 00:00

 

的中した馬券の払戻金の計算方法は、JRAのホームページに、次にように記載されています。(http://www.jra.go.jp/

 

 「馬券は、その売上額のうち約25%を引いた残り75%が払戻金として的中した人に配分されます。この差し引かれる約25%を控除率といいます。
 控除率は、的中率が高ければ(本命サイドで決まれば)低くなり、的中率が低ければ(人気薄で決まれば)高くなるため、「約25%の控除率」というのはこれらを平均したものとなります。なお、控除されたうち10が国庫に納付され、残りの15%がJRAの収入となって競走の賞金や運営などの費用にあてられます。
 払戻金の算出方法は右図(省略)の算式によって計算されます。単勝式・複勝式の払戻金の場合には、特別給付金(当該レースの売得金の5%相当額)が付加されます。」

▲JRAの払戻金の説明

 


 

省略した図を文章で説明すると、次のようになります。

 

 

 

(手順1)複勝不的中馬に投票された金額を、複勝的中馬の頭数で割り、その値をAとする。

(手順2)複勝的中馬に投票された金額とAの和の82%を計算し、その値をBとする。

(手順3)Bから複勝的中馬に投票された金額を引き、その10%をCとする。

(手順4)B-Cを、複勝的中馬に投票された枚数(1枚の単位は10円)で割り、その結果をDとする。Dの計算では小数点以下を切り捨てる。

(手順5)Eを10倍して払戻金とする。なお、払戻金の最低額は100円である。

▲払戻金の計算方法

 

 

複勝式の場合は、的中馬が2~3頭なので、計算が複雑になります。1着同着がいる場合の単勝式の払戻金も同じ計算です。

例えば、2003年の有馬記念の払戻金を計算してみましょう。

 

馬番

馬名 

複勝金額

1

ツルマルボーイ

50,029,000

2 

ゼンノロブロイ 

91,645,500

3 

リンカーン 

56,903,300

4 

ダービーレグノ  

7,465,700

5 

ウインブレイズ

12,925,900

6 

タップダンスシチー

116,275,300

7 

チャクラ 

17,468,700

8 

ザッツザプレンティ

62,880,700

9

ファストタテヤマ

11,942,400

10 

アクティブバイオ 

13,805,400

11 

アグネスデジタル

22,477,800

12 

シンボリクリスエス

185,533,900

 

合計 

649,353,600

2003年有馬記念の複勝式投票金額

 

 

 

 

 

まず、(手順1)でAの値を計算します。Aの値は複勝不的中馬の投票金額を的中馬数(有馬記念の場合は3)で割ったものです。

 

馬番

馬名 

複勝金額 

1 

ツルマルボーイ 

50,029,000

4 

ダービーレグノ 

7,465,700

5 

ウインブレイズ 

12,925,900

6 

タップダンスシチー

116,275,300

7 

チャクラ 

17,468,700

8 

ザッツザプレンティ

62,880,700

9 

ファストタテヤマ 

11,942,400

10 

アクティブバイオ 

13,805,400

11 

アグネスデジタル

22,477,800

  

合計 

315,270,900

 

A 

105,090,300

 

(手順2)では、複勝的中馬ごとにBの値を計算します。Bは複勝的中馬に投票された金額とAの和の82%です。

 

馬番2の金額+A

196,735,800

馬番3の金額+A

161,993,600

馬番12の金額+A

290,624,200

 

馬番2のB 

161,323,356

 

 

馬番3のB 

132,834,752

 

 

馬番12のB 

238,311,844

 

 

(手順3)ではCの値を計算します。Cは、Bから複勝的中馬に投票された金額を引き、その10%の値です。

 

馬番2のB-的中金額 

69,677,856

馬番3のB-的中金額

75,931,452

馬番12のB-的中金額

52,777,944

 

馬番2のC 

6,967,785.6

馬番3のC 

7,593,145.2

馬番12のC 

5,277,794.4

 

Cの計算では小数が出てきますが、そのまま次の計算に用います。

(手順4)では、B-Cを、複勝的中馬に投票された枚数(1枚の単位は10円)で割り、その結果をDにします。Dの計算では、小数点以下を切り捨てます。

 

馬番2のB-C 

154,355,570.4

馬番3のB-C 

125,241,606.8

馬番12のB-C 

233,034,049.6

 

 

 

馬番2の票数 

9,164,550

馬番3の票数 

5,690,330

馬番12の票数 

18,553,390

 

B-Cを票数で割ったものがDです。(小数点以下切捨て)

 

馬番2のD

16

馬番3のD 

22

馬番12のD 

12

 

(手順5)では、Dを10倍して払戻金を計算します。

 

2番払戻金 

160 

3番払戻金 

220 

12番払戻金

120 

 

ただし、払戻金の最低額は100円になっていて、購入金額を下回らないようになっています。

 

 

 

 

 

実際の払戻金は、次のとおりです。

 

2番払戻金

170 

3番払戻金 

230 

12番払戻金 

120 

 

 2番と3番の10円の違いがありますが、この差額の10円が、12ページの最後に出てくる特別給付金です。(当該レースの全投票金額の5%相当額)

 

投票金額総額 

649,353,600

5%

32,467,680

E 

10,822,560

E/馬番2の票数

1

E/馬番3の票数 

1

E/馬番12の票数

0

 

Eは、全投票金額の5%を複勝的中馬の頭数で割ったものです。

Eを複勝的中馬に投票された枚数で割り、小数点以下を切り捨てます。その10倍が特別給付金になります。

 

 

 

本来は、全投票金額の5%である約32億円が的中者に払い戻されても良さそうですが、小数点以下は切り捨てられてしまうため、この有馬記念の場合は約14億円しか戻ってきません。

 

単勝式と複勝式の特別給付金は5%と言われていますが、実際には、単勝式の場合は3%程度、複勝式の場合は、2%程度なのです。

 

(注)競馬法の改正により、現在の払戻金の計算方法が変わっています。これからの説明のために古いまま残してあります。現在の払戻金の計算については、明日説明します。

なお、ワイドのJRAプレミアムの計算は、ここで説明したとおりになると思いますが、この点はJRAプレミアムのホームページで説明します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人気のない複勝式馬券[イデア競馬新書3]

投稿日時:2009/01/05(月) 00:00

 

2008年12月末現在では、日本中央競馬会(JRA)から発売されている馬券の種類は、「単勝式(単勝)」、「複勝式(複勝)」、「枠番連勝(枠連)」、「馬番連勝(普通馬連)」、「ワイド(拡大馬連)」、「馬単」、「3連複」、「3連単」種類になります。

 

このうち、一番人気のない馬券が「複勝式」だったのです。 

 

単勝式 

2.91%

複勝式 

2.80%

枠連 

6.10%

馬連 

31.72%

ワイド 

5.48%

馬単 

23.36%

3連複 

27.63%

合計 

100.0%

▲馬券売り上げの分布 (2004年)

 

本で紹介したのは2004年の1月~6月における馬券の売り上げ状況、上の表のようになっていました。「複勝式」という馬券は、最下位の売り上げで、全体の3%弱という程度でした

 

「複勝式」という馬券は、1~3着になる馬を当てるという馬券です。的中率が最も高い馬券といえますが、その代わり配当金も安くなります。

 

「複勝式」の不人気は、配当金の安さばかりではなく、その複雑さにもあると思われます。

 

「複勝式」の馬券は、7頭立て以下の場合は、1~2着が的中になるのです。この点についてはよく理解していない人も多いようです。

 

さらに複雑なのは、8頭立ての場合で取り消しがあった時に、それが馬券の発売前か後かによって事情が変わることです。発売前であったら、1~2着が的中、発売後なら1~3着が的中になります。取り消し前は3着までに入ればと考えて馬券を購入した人への配慮だと思いますが、途中で買う人はいつ取り消しがあったのかについて注意をしなければなりません。 

こんなに複雑な馬券はありませんので、7頭立て以下の場合は複勝式を発売しないほうが良いかもしれません。

 

ところが、2008年の数字は次のようになっています。 

 

 

▲複勝式馬券の年別構成比推移 (2008年)

複勝式の売り上げシェアは5%台になり単勝式、枠連、ワイドを抜いてしまったのです。 

 1986年から2008末までの複勝式馬券の売り上げが、全体の馬券のうちどれくらいを占めているかを調べてみると、次のページのようになります。

 

1991年から「馬連」、1999年から「ワイド」、2002年から「馬単」「3連複」という新馬券が発売されましたが、「複勝式」の馬券には、あまり影響がなかったようです。 

 

「複勝式」の馬券は、毎年2%台の売り上げ状況が続いていました。「単勝式」と同様に、固定的なファン層がいるのではないでしょうか。

 

2005年から増えだした理由は後で説明することにしますが、本全体の説明に影響しますのでしばらくは2004年の状況でおよみください。

 

 

(注)初版本を訂正した部分は赤字にしてあります。

 

 

part1[イデア競馬新書3]

投稿日時:2009/01/04(日) 00:00

Part

 

 

 

 

 

 

複勝式はどんな馬券?

 

 

目次[イデア競馬新書3]

投稿日時:2009/01/03(土) 00:00

 

Part1複勝式はどんな馬券? ・・・・・  1月4日 

・人気のない複勝式馬券      1月5日

・少しだけ有利な複勝式馬券    1月6日

 

Part2 複勝式は本命が有利・・・・・ 1月7日

・複勝式馬券の支持率      1月8日 

・複勝支持率と3着内率     1月9日

・複勝支持率と2着内率     1月10日

・複勝支持率(8頭以上)と回収率  1月11日

・複勝支持率(7頭以上)と回収率  1月12日

 

 

Part3 支持率と予想オッズ・・・・・45

 

・特別給付金は5%ではない   (46)

 

・複勝予想オッズと回収率    (49)

 

・複勝人気と回収率       (54)

 

・頭数と複勝人気        (60)

 

Part4 複勝式馬券の傾向(1)レース編  ・・・・・63

 

・複勝式払戻金の年別推移    (64)

 

・開催月と回収率         (72)

 

・開催競馬場と回収率       (74)

 

・レースの格と回収率       (76)

 

・重量と回収率          (78)

 

・年齢別レースと回収率      (81)

 

・条件別レースと回収率      (83)

 

・レースの距離と回収率      (85)

 

・馬場状態と回収率        (87)

 

 

 

 

Part5 複勝式馬券の傾向(2)競走馬編  ・・・・・91

 

・競走馬の回収率        (92)

 

・種牡馬の回収率         (97)

 

・肌馬の回収率         (103)

 

・母の父の回収率         (108)

 

 

 

 

 

Part6 複勝式馬券の傾向(3)騎手編  ・・・・・113

 

・JRAの騎手の成績      (114)

 

・外国人騎手の成績        (119)

 

・地方騎手の成績         (123)

 

・複勝オッズ別構成比       (127)

 

・障害レースのランク       (145)

 

 

Part7 複勝式馬券の傾向(4)調教師編  ・・・・・149

 

・JRAの調教師の成績     (150)

 

複勝オッズ別構成比       (154)

 

 

 

Appendix参考データ  ・・・・・167

 

(1)種牡馬複勝率・回収率       (168)

 

(2)騎手別複勝率・回収率(平地)  (173)

 

(3)騎手別複勝率・回収率(障害)  (188)

 

(4)調教師複勝率・回収率      (192)  

はじめに[イデア競馬新書3]

投稿日時:2009/01/02(金) 00:00

日本中央競馬会(JRA)では、「単勝式」「複勝式」「枠連」「馬連」「ワイド」「馬単」「3連複」「3連単」という8種類の馬券を発売しています。

不況には強いと言われていた競馬ですが、馬券全体の売り上げが減っています。このため、2004年8月から、かなりの高配当が期待できる「3連単」という馬券が発売されました。

ますます馬券が当たらなくなりますので、最も当たる可能性が高い「複勝式」馬券が見直されるようになるかもしれません。

「複勝式」の馬券の配当金が低いといっても、1分くらいの間に100円が110円になるのであれば、銀行や株よりも効率よく儲けられる人が出てくるかもしれません。

株については、インターネット取引が増えているそうです。競馬についても、自宅のパソコンや携帯電話で馬券を買うという人が増えてきました。極端な場合は、競走馬を全く知らない人でも馬券を買っている時代になっています。

これから、その傾向がますます加速する可能性があります。

株式会社 ターフ・メディア・システム(TMS)という会社(現在はJRAシステムサービス株式会社)が、2004年4月から競馬データ取得サービスJRA-VAN Data Lab.」を開始したのです。

 

月々1995円で、過去のレース成績や、現在発売中のレースの直前オッズなども簡単に取り出せます。これらのデータを活用して新しい馬券の買い方を研究する人も現れるでしょう。 

 

ブログは、この「JRA-VAN Data Lab.」からダウンロードした1986年1月から2008年12月末までの23年間の78,446レース、延べ競走馬総数1,000,337頭の競走成績を独自に分析したものです。 (注:複勝式を発売していていない4頭立てのレースが8レースありますので、単勝式の数字と異なっています。)

 

  

特に騎手や調教師については、複勝式オッズの構成比によるランク付けを行い、複勝率や回収率の数字と一緒に表示しました。これらは、馬券購入の際に迷った時には大いに参考になるでしょう。

なお、本書はイデア出版局が提案する投資型出版で制作しました。本作りを支援する人々からの資金を集めて出版するというシステムです。スポンサーは競馬新書1、2と同様に、筆者の母の「高橋文」です。

 

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「イデア競馬新書03 本命党は複勝式でしょう!」(イデア出版局 高橋正視著 定価800円+税)を出版してから時間が経っていますので、内容の追加・変更などをこちらのサイトで行っていきます。


なお、他の書籍のサポート用サイトは次になります。

◎イデア競馬新書01 「複勝オッズを見て3連複を買いましょう!」 (定価800円+税) http://3renpuku.d2.r-cms.jp/


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